(2004年10月)

10月17日ドイツに向かう機内にて

いまドイツに向かう全日空機の中にいる。
有田陶芸協会が有田町とドイツ・マイセン市の姉妹都市協定を締結して25周年になることから、それを記念しての展覧会をまずマイセンとベルリンで行い、勢いを駆って帰国展を東京でやろうということになり、僕はそのドイツ有田陶芸展実行委員会の会長になっていて、ベルリンでのオープニングセレモニーに参加することが今回の出張のメインの目的。僕自身は有田陶芸協会会長の柿右衛門先生と一緒だったがこのほか有田町で募集した団体ツアーの方も別途参加されることになっている。

今回はANAで成田からフランクフルト行きに乗ったのだが、ほぼ満席状態だ。だから有田町で募集した団体の方たちはその飛行機に乗ることができず、パリ経由になってしまったほどだった。

最近の景気回復を反映して、国際線はヨーロッパもアメリカもファーストとビジネスから埋まっていってほぼ満席状態だという。中国線などアジア線は距離が短いのでほとんどファーストがなくてビジネスクラスとエコノミーになっているが特に中国線はいつもいっぱい。しかも出発間際になっての予約が増えてきたとのこと。

ラウンジでほかのお客様と話をしていたら、その方は中国に行くということだったが、中国での新幹線の工事の受注関係のことがあって、急に行き来が増えてきていたとおっしゃっていた。

久しぶりに長距離の国際線に乗って驚いたのは食事のときに出てくるナイフ・フォーク類のことだ。以前はビジネスクラス以上だと金属のナイフ・フォークがサービスされていたのだが、今回ナイフが金属からプラスティックに変わっていた。もちろんあの事件の後からということらしい。
中国線などの場合は金属のナイフだったように思うから会社によっても違うのかもしれない。ロンドン線はフォークまでプラスティックというから路線によって違うようだ。

ということで2泊4日のドイツの旅の始まりだ。

※週刊yasushi 第074号掲載

10月18日現地時間午後12時30分

今日の行事は有田ドイツ陶芸展におけるオープニングセレモニーだった。無事終わったが、会場のベルリン日独センターホールは満員御礼の入り。しかも、センター事務総長アンゲリカ・フィーツ氏のスピーチがすばらしく参加者の感動を呼んだ。
会員51名がそれぞれ2点づつ出し合っての展覧会。大ぶりのものが多く、しかもガラスに入ってじゃなくてむき出しの展示。

しかも柿右衛門先生は「どんどん触ってみてください」と呼びかけている。

あらゆる意味で大変な、そして贅沢な展覧会のオープニングだった。

10月19日ベルリンからマイセンへ

ベルリンとはあっという間にお別れだったがベルリンといえば、僕の中ではコーヒーの街だ。

学生時代最後の旅行でシベリア鉄道に乗ってヨーロッパに行った話はこのエッセイでも書いたかもしれないが、モスクワから列車に乗ってベルリンまで行き、Zoo 駅というところで降りた。夜中だった。それまでソ連またはその支配下の国々にいて、なんとなく気詰まりだっただけに駅を降り立ち、若者がたむろしている姿を見て、うれしくなった。ドイツ人の友人が駅近くのホテルをとってくれ、翌朝そこのホテルで食べたパンとコーヒーは自由の香りがした。
それ以来、僕は濃いヨーロピアンテイストのコーヒーが好きになった。

当時旅行中仲間が言っていたジョークにこんなのがあった。

「資本主義は腐っている。しかし、なんといい匂いがするのだろう。」

今日これからマイセンに向かう。

この続きは、週刊yasushi 第076号・第077号でどうぞ。