| 発行:日経BPムック 新時代のガバナンス創造誌 早稲田パブリックマネジメント2004Autumn 02 掲載 |
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| マニフェストサイクルを回せ! 【佐賀県】 進捗は順調、成果待つ2年目 吉田 正 (早稲田大学大学院公共経営研究科) |
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■マニフェスト概要
佐賀県・古川知事は、知事選1カ月前に「県民への政策宣言(マニフェストへの試み)」を発表して当選。 もっとも、マニフェストを掲げた候補者は古川氏のみであった。 古川知事のマニフェストは冒頭5つの基本理念を掲げ、6つの挑戦と49の具体的政策をまとめている。 「10000人規模の新規雇用の創出を目指す」など数値目標が明記され、財源についても4年間で100億円程度の財源を捻出し、新規施策の財源に充てると謳う。 マニフェストを受け49の重点実施項目 古川知事は就任後すぐ、庁内で部局横断的な検討(知事と担当者の意見交換だけでも10日間)や県民との緊急対話集会(8ヶ所)を行った。知事就任から1ヶ月半後、県は県民との約束として知事のマニフェストを受け49の「重点実施項目」を公表。総合計画を補完するものとして明らかにした。 他方、県議会からは、マニフェストは限られた情報にもとづいて作成されたのではないか、重点実施項目以外の県政の重要な課題はどうするのかといった厳しい意見も出た。 古川県政は2003年度中に49項目中47項目で予算化や事業化など具体的に着手している。2年目となる今年からは、重点実施項目の実績評価も実施している。 小項目による分類87項目中、実施済みの項目が17項目、工程通り進んでいる項目が60項目、工程表より遅れている項目が10項目となっており、進捗状況は概ね順調といえる。また、実績評価は49項目中、目標とする成果を上げている項目が8項目、一定の成果を上げている項目が31項目、まだ成果が上がっていない項目が10項目となっており、成果は概してこれからという状況である。 第三者評価の検証サイクルが必要 今回、古川知事が具体的な政策や数値目標を掲げたマニフェストを作成したことで、佐賀県の選挙シーンも変わっていくだろう。就任後1年間の一連の取り組みは、今後何年かにわたって佐賀県政に有形無形の効果を及ぼすはずだ。政策論争中心の選挙が行われるようになり、行政機関も知事のマニフェストを受け、政策を実施し、実績の評価を行うことになる。マニフェスト・サイクルの定着に向け、着々と環境整備が進んでいる状況が伺える。 今後は評価の客観性を確保するのが課題だ。佐賀県では県統括本部が評価を実施しているが、評価基準がないこと、県庁内の自己評価であることから評価が難しかったとのことである。大学機関やNPO法人など第三者の客観的評価が待たれる。 ■評価(佐賀県) 評価者 : 塚本 壽雄(早稲田大学大学院教授)
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