Monthly コロンブス 2004.11掲載
第8回 地方主権全国フォーラム開催
「地方主権」が地域を再生する!!

去る10月9日からの3日間、福島市民会館大ホールで地方自治の未来を展望する「地方主権全国フォーラム in 福島」が開かれた。
延べで約1,000人の参加者が全国から集合、「福島民報」(福島)「デイリー東北」(青森)「西日本新聞」(福岡)「山陽新聞」(岡山)「新建まちづくり」(長野)など、各地の地元メディアも駆けつけた。既得権益に固執する抵抗勢力に負けずに「地方分権」を推進させようと、パネリストたちが順次登壇し「地方が主役」であることを訴えた。最終日には、「地方分権全国ふくしま宣言」が採択され、実行委員長の小林富久壽氏が読み上げて閉会した。

住民力と役所の職員力が地域力をつくる。

演題は「明日を創る」、初日の講師は佐賀県知事古川康氏(46歳)。
「住民力とは、住民の行動力と行政への成熟した視線。私は何度もそうした住民力を体感してきた」と。
例えば、佐賀県が小中学校を含む県民に毎年実施する「満足度調査」で、治安悪化を理由に街路灯増設へのニーズが多かった。古川氏が対応を考えているところに住民からメールが。それは、終戦直後の貧しい時代に、警察の呼びかけに協力し、外の通りに向けて電球を灯す「一家一灯運動」を紹介していた。「役所に頼りすぎない、住民でやれることは住民がやるべき」という逸話だ。古川氏は、ボランティア活動の高まりなどからも、住民の"自主性"が高まっている、と明るい表情。
「これからの行政は、住民の背中を軽く押してあげるだけでいい。そして、いつの間にか行政の手が放れて、住民が自力のみで歩いていくのが望ましい」と。
役所の仕事の理想像をこうイメージする古川氏は、地域力のもうひとつの構成要素でもある「職員力」へと、話を進める。
「BSE問題に絡む『国産牛の検査方法見直し』で、佐賀県はいち早く全頭検査継続を表明しました。ただ、佐賀県だけが続けても住民の安心は保たれない。担当職員が他県に対し、全頭検査継続を積極的に呼びかけたんです」
結果は、九州を中心に賛同する県が相次いで登場。「農林水産省は、全頭検査継続する県に対して資金支援を続けることに決めた」という。
地方が中央を動かした。
今や中央政府のみでは国家のグランドデザインが描けない時代。古川氏は、幕府が大名の意見に耳を傾けた「幕末の時代」を重ね合わせる。