| 第26回大麻旗争奪剣道大会(平成16年8月25日〜27日開催) 祝辞 | |
| 佐賀県知事 古川 康 | |
第26回大麻旗争奪剣道大会が今年も盛大に開催されますことをお祝い申し上げます。 新進気鋭の少年・少女剣士のみなさん、全国各地からようこそ佐賀においでくださいました。心から歓迎いたします。 さて、この大会は、剣道家の頂点を極められ、剣道の普及に尽くされた故大麻勇次剣道範士十段のご意志を受け継ぎ開催され、その歴史も四半世紀を超えるまでになりました。 私は、この大会が長く続けられてきたのは、大麻先生のご功績はもちろんですが、先生のご遺志を後世に伝えようとされているみなさんのお力によるものが大きいと思っています。そして、先人を讃えながらも現代に生きるみなさんのお気持ちこそがなによりも尊いのだと信じています。今、佐賀県は「改進」の精神で県政を進めていますが、「改進」に込めたものは、引き継がれたものをさらに伸ばしていこうという意味です。そのような意味で、共通する願いを共有できることを何かしら幸せに思います。 ところで、先日、7年前に放映されたNHKの「ドキュメントにっぽん」のビデオをみました。そこには、現在の剣道の最高段「八段」資格審査の様子を、80歳を目前に控えた剣士と、病で亡くなった愛児に修練を誓った剣士の、おふたりの姿を通じて、悲喜こもごもにまとめられていました。 一次審査では、わずか120秒の立ち合いを2回、そして二次審査も同様に行われていましたが、そのわずかな時間に、単に勝敗ではなくて、「一本」を奪うまでのプロセスや精神状態までもが審査されているようでした。 そして、映像では、当時の受験者およそ720名のうち、合格者は僅かに6名。1%に満たない合格率だったことを映し出しています。(ちなみに、今年も1,300名余の受験者中、合格者は14名と聞いています。)今、わが国では司法試験が最も厳しいといわれていますが、この八段資格審査は、司法試験を超え、「心」までをも審査する、まさに「日本最難関」の試験なのだと胸を熱くしました。 県庁にも、この八段資格を持っている職員がいます。その人に聞くと、「十段」というのは夢のようなもので想像もできないということですが、私は、この佐賀県に大麻十段があることを思い起こすことにこそ、大きな価値があるように思います。 大会に出場する剣士のみなさん、どうか日頃の思いを一本に込めて、試合に臨んでください。きっとその延長線上に、夢のような「十段」の輝きが待っていると信じています。 |