| 「第49回全国カンキツ研究大会の記念誌あいさつ」 2003年8月 佐賀県知事 古川 康 |
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ようこそ、佐賀県へ。 私がこどものころ、ということは昭和40年代のはじめの頃、みかんといえば、こたつにあたりながら食べるもので、海水浴に甘いみかんをもっていくようになることなど想像できませんでした。 もちろん、バレンシアオレンジも、グレープフルーツも日常的な食べ物としては知りませんでした。 それから、かなり時が経ちました。人の好みも当然変わっていく中にあって、いつの世にも愛されるものを作り続けることは相当大変なことだろうと思います。「変わらぬおいしさ」とは、実は絶え間ない密かなる研究と努力のたまものなのであろうと想像しています。 私も、みかん農家にときどきおじゃましています。そして育てる苦労、売れる喜びなどなどいろんなお話を聞かせていただいています。 先日、あるハウスみかんの農家を訪ねました。とても研究熱心な、その農家には後継者があり、その後継者には小学生のお子さんが二人います。その後継者の方と話していたら、ちょっとはずかしそうに、こういう話をしてくれました。 「私の娘が、学校の授業で「大きくなったら何になるの?」と聞かれたらしいんです。 娘は、「果物屋さん」って答えたっていうんですよ。「どうして?」って先生が聞いたら、「果物屋さんになって、お父さんの作ったみかんを売りたい」って答えたっていうんですよ。なんだかうれしいやらはずかしいやら。」 聞いているこっちまでがとても幸せな気持ちになりました。 ここ佐賀の地は、みかんをはじめとするかんきつ類の宝庫であります。いまお話に出したような研究熱心な方々の宝庫でもあります。この大会において、少しでも、時代に合った、できれば時代を先取りした研究の成果が表れ、それが、消費者と生産者の両方にとって、いい「結果」をもたらす、「実り多い」ものとなるよう、心から期待しています。 |